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【書評・読書記録】そして生活はつづく (星野源)

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星野源『そして生活はつづく』

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『そして生活はつづく』概要

2009年に発売された星野源さんのエッセイ集。

携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が汚くても、人付き合いが苦手でも、何があっても続いていく生活。

自分のダメさやつまらない生活を面白がろう!をテーマに、星野さん自身のいまの日常と幼少期の出来事や考えなどが綴られています。

 

『そして生活はつづく』 感想など

星野さんの文章を読むのは初めて。

音楽の作風やなんとなくのイメージから、決して底抜けに明るい方ではなく、どこかネガティブな要素が多く含まれた方なのかなと思っていましたが、その正体がユーモアとともに明かされたような一冊です。

 

どうしようもない日常を面白がるにはどうすればいいか。この作品からたくさんのヒントを得ることができました。

(自己啓発本ではないので感じ取りました。)

 

ネガティブな日常を面白がるには、目の前の事象を五歩くらい下げた視点で捉えること。少なくとも星野さんはそうしているのだと感じました。斜に構えるというよりそのまま真っ直ぐ後ろに下がるように自分自身もしくは出来事をみる。

そうすることで悪いことは他人事に。何気ない日常はちょっとシュールになったり、近すぎて気がつかなかったことに気付いてちょっとしたツボに入ることもあったりするようです。

 

そして、この一冊の中には、これまで私が生きてきてなんとなく思っていた感覚が見事に明文化された箇所がいくつかありました。

岡村靖幸さんの動きはダンスというには不思議な感じで意識が内側に向いていること

・自分は奥底(もしくは核)にものすごく真面目さがあって、その周りをボケの壁で囲んで振舞っている人のことが好きであること

・自分は極度の自己犠牲型ダメ人間であること