【書評・読書記録】しょぼい起業で生きていく (えらいてんちょう)
スポンサーリンク
えらいてんちょう『しょぼい起業で生きていく』
題名を見た瞬間に、やろうとしていることと近いのかなと思って手に取りました。
筆者はリサイクルショップの開設から始まり、知り合いから学習塾を受け継いで、小さなバーを経営するなど様々な事業を手掛ける、えらいてんちょうこと矢内東紀さん。
そんな、えらてんさんが提唱する、しょぼい起業とは何か。
それは事業計画も資金調達もいらず、無理なく事業を回す、しょぼい実店舗をもつこと。
この手の本としては、少し意外な内容でした。
自分もタイトルから想像した印象にギャップを感じました。しょぼい起業の前提は実店舗の経営。
オンラインショップという形で個人もインターネット上で店舗の開設できる現代に、実店舗を経営するというのは一見、時代に逆行しているように思えます。
しかし、事業としてはオンラインでなされるものよりも
確かにオンラインという果てしなく大きい市場には夢もあって大きな可能性も秘めていることは間違いないですが、実店舗という限られたコミュニティを成熟させるという事業は、一攫千金なんか狙わず無理なく続けられます・
これこそがしょぼい起業です。
今まで実店舗の経営なんか全く興味がなかったのですが、コミュニティの拠点として自分の店をもつってすごく温かくて、実は理にかなっていてアリだなと思えました。
そして、やはりこれから生きる上で何よりも大事になるのは信用なんです。これは間違いない。
巻末のえらてんさんとphaさんの対談に、面白い例えが出てきました。
「子どもはパチンコ台じゃない」
幸せを願うが故のことではありますが、親は自分の子どもが生まれてから大人になるまでに莫大なお金をかけます。
必要以上に期待することはよくあることだと思います。
ただ、自分の期待通りの結果にならないと、子どもに対して腹をたてる。
これは、お金をつぎ込んだパチンコ台が当たらないからとイライラしているのと同じですよね。
そもそも、そんな雰囲気のもとにずっといさせられたら、いいように育たないのも無理はない気がします。
かけたお金を盾に子どもの進む道の両側に壁を立ててしまう。そんな親、如何なものか......。
#しょぼい起業で生きていく #えらいてんちょう #pha #読書記録