書評・読書記録
望月拓海『透明なきみの後悔を見抜けない』 あらすじ 静岡で暮らす20歳の大学生、開登。 彼はユーレイが見えて、会話ができるという不思議な力をもっている。 後悔を抱えて死んでいったユーレイたちは、この世に残り続け、周りに自分の姿が見えないまま、一…
辻仁成『青空の休暇』 『青空の休暇』 あらすじ 真珠湾攻撃から始まった日本とハワイの歴史と人を結ぶ物語。 主人公は75歳になる無骨で昔気質な男、周作。 真珠湾攻撃から五十年の節目に、周作は戦友の早瀬・栗城とハワイへ向かうことになる。 終わらない青…
町屋良平『青が破れる』 町屋良平『青が破れる』 『青が破れる』あらすじ ボクサー志望の主人公は、毎日通うボクシングジムで才能溢れる梅生とスパーリングを重ね、自分の才能と実力のなさを痛感し浮かない日々。 ある日、友人のハルオから余命が迫り先が長…
朝井リョウ『何様』 朝井リョウ『何様』 『何様』概要 思いや悩みをSNSに吐き出しながら就活に励む5人の人間模様と本性を描いた直木賞受賞作『何者』。その中で明かされていなかった人間関係や登場人物のその後が書かれた一冊。 『何様』感想 全6つの短編集…
朝井リョウ『何者』 朝井リョウ『何者』 あらすじ 人を分析するのが得意な拓人。 何も考えていないように見えて、着実に内定に近づいていく光太郎。 光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せる実直な瑞月。 意識高い系だけどなかなか結果が出ない理香。 就活は決…
星野源『そして生活はつづく』 『そして生活はつづく』概要 2009年に発売された星野源さんのエッセイ集。 携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が汚くても、人付き合いが苦手でも、何があっても続いていく生活。 自分のダメさやつまらない生活を面白がろう!…
棚橋弘至『カウント2.9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」』 概要 新日本プロレスの棚橋弘至選手の著書。 憧れていた新日本プロレスの入門テストに2回の不合格をもらい、3度目の受験でようやく合格。厳しい練習にも耐えてデビューすると、トップ選手の離脱…
辻仁成『母なる凪と父なる時化』 『母なる凪と父なる時化』あらすじ 高校一年生の夏に同級生からリンチを受けて以来、登校拒否を続けていた主人公セキジは父親の転勤で函館に転校することになる。 転校した先で、自分と瓜二つの顔をした不良のレイジに出会っ…
辻仁成『不屈』 物語ではなく、2012年から2014年までこ日常を綴った日記エッセイ。 作家・映画監督・ミュージシャンなどなど、様マルチに活躍する辻さん。 自身につけた肩書は”表現者” そんな表現者である辻さんが、息子さんの成長を見守る様子や、パリと日…
えらいてんちょう『しょぼい起業で生きていく』 題名を見た瞬間に、やろうとしていることと近いのかなと思って手に取りました。 筆者はリサイクルショップの開設から始まり、知り合いから学習塾を受け継いで、小さなバーを経営するなど様々な事業を手掛ける…
辻仁成『ピアニシモ・ピアニシモ』 『ピアニシモ・ピアニシモ』 あらすじ 中学1年生のトオルは、教室では特にクラスメートと接することもなく、チャットルームでも発言をすることがない、いわゆる「いるだけの人」。彼には小さな時から彼にしか見ることがで…
辻仁成『愛の工面』 『愛の工面』あらすじ 登校拒否となってしまった主人公。彼女が唯一、外の世界と繋がれるのは、父に買い与えられたカメラを覗いたときだった。 写真家になった彼女と、ある日出会った作家の彼との穏やかさの中に隠れた脆く危うい愛ととも…
辻仁成『アンチノイズ』 『アンチノイズ』あらすじ 区役所に勤務し、街の騒音測定の仕事をする主人公。 彼が街の音に耳を澄ました時、不意に聞こえてきたのはお寺の鐘(梵鐘)の音であった。 現代の生活において街の音は人々の生活には不要なものとして無意識…
加藤千恵『ラジオラジオラジオ!』 あらすじ 時は2001年。地元の小さなラジオ局で番組をもつ女子高生。 憧れの東京に行く日を夢見る受験生でもある彼女は、自分の番組を少しでも広めるために、ホームページで発信を続けるなど奮闘する。 そんな中、一緒にパ…